管状炉・電気炉の選択ガイド

このページでは、電気炉をどのように選択していくのかの一例を紹介します。

雰囲気制御

管状炉はサンプル周囲の雰囲気を制御する最もシンプルな方法を提供できます。

チャンバー炉も、単純に不活性ガスの注入口を付けることは可能です。この方法では、チャンバー内の酸素濃度を1-0.1%へ減らすことができますが、ドア周囲や繊維性断熱材を通じてのガスの漏出率はとても高くなります。一種の金属製レトルト容器をチャンバー内に配置すると、より効率的で、1100℃まで加熱することができます。レトルト容器には以下の2種類があります。

サンドシールレトルト

容器の蓋の周囲にサンドチャネルシールを用い、酸素レベルを0.01%に低減させます。このレトルトは素材の表面硬化用のカーボンパウダーを内包できます。レトルト容器は素材の取り出しの際には、炉内から出す必要があります。容器が熱い間でも、炉内から出して大気中で急速に冷却することができます。大型の炉用には、ローラーが付属した容器を炉床に配置して、重い容器を移動しやすくすることも可能です。



ガスケットシールレトルト

ガスケットシールは、酸素レベルをさらに低減させ、供給ガスの酸素濃度の10倍程度まで低減させます。このタイプは、炉から容器を出し入れせずにサンプルの取り出しができます。